オーナーの声

オーナーの声

サボン多屋店 店内の様子です。

サボン多屋店 店内の様子です。

有限会社アイムクリエイト&デザイン
株式会社SAVON
代表取締役 相武 剛 さん

愛知県常滑市で「サボン市場店」「サボン常滑インター店」「サボン多屋店」を経営する現役オーナーに開業の経緯や経営ノウハウをお聞きしたリアリティあふれるインタビュー。

1. コインランドリービジネスをはじめたきっかけは?

第一には「自分の考えが隅々にまで反映されたショップを持ちたい」という思いですね。様々な業種・業態を研究していたのですが、その思いが実現できる可能性をコインランドリーに見出しました。

実は、サラリーマン時代にCDショップ店等のチェーン展開をコンサルティングする仕事に関わっていた事があったんです。アメリカ式の郊外大型店舗が日本に定着し始めた黎明期でしたが、そこで得られた店舗運営の知識やノウハウも開業の大きなヒントと動機になっています。コインランドリーも主流は都市型から郊外の大型店舗へと移行していた時期で、「自分の考えを反映した店舗ができれば、コンランドリービジネスはもっと可能性が広がる!」と感じました。

先のサラリーマン時代には大型店舗の海外視察にも行きましたが、その時に見たIKEAさんなどの郊外型店舗にはとても感激しました。当時の記憶や刺激は鮮明に残っているので、コインランドリーの開業にどこかでつながっていると思います。

 

2. 店舗経営は他にもいろいろ業態がありますが・・・

大手の喫茶店やコンビニエンスストアではFC加盟しなければなりませんよね。その形だと「自分の考えが反映されたお店」が実現しにくいと思いました。例えば、店舗の大きさや、細かい話ですが電球のひとつまで統一のモノが指定されることが多いですから。

サボンの各店舗にお越しいただくと分かりますが、店舗の作りは実にユニークで他店では見られないものです。ソファーのあるゆったりとしたウエイティングスペースやLED間接照明など、独自の設計・設備・備品があります。店舗内外のデザイン感、ゆったり感、くつろぎ感など、ぜひ体験してみてください。こうした細かな店舗づくりへのこだわりは、FC制度の中では実現が難しかっただろうと思っています。

 

3. 店舗がとても清潔ですが管理はどのように?

コインランドリーという店舗の性質上、「ホコリ対策」「汚れ対策」はとても重要なテーマです。これから開業をお考えのオーナーさんには絶対に軽視しないように!と言っておきたい課題のひとつですね。
私は3つの方法で店舗を清潔に保つようにしています。

1 毎日の定時清掃
毎日3店舗を定時に巡回し清掃しています。
これは1日に2回以上行っています。

2 店内の建築素材を掃除しやすいものに
サボンの床は木目が目に優しいフローリングですが、これに特殊なコーティングを施して汚れがつきにくくしています。毎日の掃除はもちろん必須ですが、素材の選び方によって清掃作業の効率を飛躍的に上げることができることがわかりました。

3 自動ロボットクリーナーの活用
閉店後にはタイマーで決まった時間に動き始めるロボットクリーナーが床面の清掃を行います。ロボットクリーナーはバッテリー部分を自分でカスタマイズし電源を強化。予想以上に活躍してくれています。毎朝の開店時にはチリ一つない状態を保っています。

お客様は「清潔」を求めてご来店される訳ですから、清掃はとても重要です。コインランドリービジネスは無人店舗が魅力ですが、サイドビジネスとして開業を考えられている方は清掃作業には労を惜しまないようにしてください。

 

4. 現在の市場状況はどうでしょうか?

これはコインランドリー業界全体の市況と常滑市のローカル事情とをしっかりと区分して分析する必要がありますね。

業界全体としてはフォローウインドーでしょう。主婦の方々を中心に女性は仕事や家事でますます忙しくなっているので、コインランドリーマーケットも順調に伸びていると思います。

ローカル事情については、「変化のある毎日」というところでしょうか。中部国際空港(セントレア)の開業以来、常滑市は幹線道路も整備が進み、伴って郊外型店舗もあらゆる業種で増えています。当社のサボン各店周辺も交通量増加などのプラス要素が発生しており状況は悪くありません。もちろん同業のライバル店も誕生しているので、これまで以上に店舗への目配りやお客様の動向分析を細かくするようにしています。そうした意味でライバル店の出現は自分の店舗を見つめなおす良い契機ととらえています。

3店舗目に開業した「サボン多屋店」は近くに競合店が存在するエリアですが、あえてトライ的な意図で出店しています。もちろん競合店に対する緊張感もありますが、自分の店舗の力を見極める良いタイミングともとらえています。

 

5. 経営ポリシー

自分の頭の中に置いて強く意識してきた言葉は「気づき、考え、実行する」です。これは小学校の時に教わった学校の校訓にあったものが自分の中にしっかりと根を張っている様です。小学生の時に刻み込まれた言葉が、自分の人生を大きく左右するものとなったわけですから、人生って面白いものですね。
思えば、サラリーマン時代も含め、大切な決断をしたときは常に「実行力=行動力」の裏付けがありました。

「自分でやってみること」「自分でやってみたこと」がなければ確信は生まれないと思っています。確信がなかったら大切な決断も正しく下せないのではないでしょうか。行動して体験することで得られた自信は何事にも代えられないものです。

「コインランドリービジネスって面白そうだ」と興味を持ったのであれば、まずはコインランドリーを徹底的に利用するところから行動力を発揮させてユーザーとしての目を肥やしましょう。きっと見えてくる自分なりの発見があるはずです。

 

6. 始めるときにはまず何から?

信頼できるプロフェショナルな相談相手を見つけることです。

FC加盟せずに自分で開業する場合、業界に精通しているコンサルティング会社に相談する事は良い方法のひとつだと思います。私も自分の考えを反映させる部分とプロにおまかせする部分とをしっかりと分けて考えていました。プロの部分はネッツプランニングさんにコンサルティングをお願いいたしました。ネッツプランニングさんとはメーカーの紹介でおつきあいが始まりましたが、立地から設備の選択まで総合的に相談できるところに独特の安心感があります。吉村社長は元々大手コインランドリーチェーンで活躍されていた方ですから業界のネットワークも広く、機器メーカーからデベロッパーまでカバーされています。私の様に独自の店舗づくりにこだわるスタイルへの対応も柔軟で、ワガママもかなり聞いてもらい、自分流店舗の実現に大きく手を貸していただきました。

 

7. これからコンランドリーの開業を考えている人へのアドバイスを
これまで言ってきたことと重なりますが・・・

・実行力=行動力
・清潔感
・市場動向の把握

を大切にしてください。

まずは行動力を発揮して、アクションを起こしましょう。
自分で解決することも行動ですが、その道のプロッショナルに相談してみることも行動のひとつです。

店舗の清潔感維持は行動力とやり方次第です。
開業計画が具体化してきましたら、清潔感を保つための自分なりの方法・手段を考え抜きましょう。
私のロボットクリーナーの例ではないですが、オリジナルなアイデアはきっとあるはずです。

立地条件の調査は大切です。
出店予定地の人口推移・交通量・周辺の店舗出店予定などは、プロフェッショナルなネッツプランニングさんに相談してみましょう。プロでしか得られない貴重な情報やヒントがきっと開業の力になるはずです。(談)

有限会社アイムクリエイト&デザイン
株式会社SAVON
代表取締役 相武 剛 (あいむ つよし) さん プロフィール

1967年 愛知県常滑市生まれ

大学では彫刻を専攻。卒業後は一般企業に就職し、大学で学んだ彫刻やデザインの技術・知識を活かしながら広告宣伝、企画営業、セールスプロモーション、チェーン店舗コンサルティングなどの仕事に従事。

2004年、36歳の時に一念発起し広告・看板デザインの事業を起業。レコード会社からのオーダーで外資系大型レコード店に設置する看板やPOP類のデザイン・製作を手掛ける。その後は持ち前のクラフトマンシップを発揮しつつ、看板・POP類からマンションやアパートの室内リペアという仕事へと発展。今振り返れば、この時期は内装や建築素材などへの造詣を深めて行く事に。

2011年、自身のコインランドリー第1号店となる「サボン市場店」を地元・常滑市で開業。以降、常滑インター店、多屋店をオープンさせ、現在は計3店舗でコインランドリー「サボン」をチェーン展開。また、代々の所有地ではアパート経営も行い、リゾート風共有スペースで構成されるデザイン系メゾネットアパート9棟のメゾネット・パーク「SOLANO」をプロデュースし地元でも話題となっている。